紙の保存と劣化

遮熱常温保存箱 (特許庁出願査定品)オーダーメイド品

室内気温の急激な変化に対する追従速度がきわめて遅く、ゆっくりと変化しますので、収納品を熱ストレスによる酸性紙化から護ります。

 

こんな所にお勧め致します。

夏や冬、帰宅後の室温が外気温と著しく異なる部屋。

保管されている資料は、繰り返される急激な温度変化の環境状態で酸性紙化を強いられています。

構成材には調湿紙やガス吸着機能紙なども付与致します。

 

遮熱工法にもとづく保存箱で、当店にて企画/設計/製作を行なっております。(監修:一級建築設計事務所 久永住環境設計)


作品保存箱(アーカイバル保存箱)

湿度調整紙(SHCペーパー付き)の保存箱

ご注意

室内の温度変化に追従して内部温度も変化します。保管場所の室温は寒からず、暑からずといった、温度変化の少ないことが望ましいです。

 

素材:中性紙 アーカイバルボード(空気層を持つ素材)

サイズ:3サイズ(mm)

S:幅366×奥行467×高さ50 M:幅515×奥行617×高さ50 L:幅667×奥行820×高さ50

仕様 :組み立て式  メーカー:株式会社ミューズ

※当店ではオリジナル保存箱のご用命も承っています。

(軸装作品やレコード、CDなどのほか特種サイズ対応可)

 


紙の劣化について

紙の劣化については、さまざまなサイトで紹介されていますので、詳しくはそちらをご確認下さい。

ここでは額装や描画における現実的な課題にどのように対処しているのか、といった当店の取り組みについてご案内します。内容については、今後追加していきますので、次下がすべてというわけではありません。

尚、対策品の販売も承りますのでメールにてお知らせ下さい。


フォクシング(カビ)の発生と予防



フォクシング(カビ)参考例①

ボタニカル水彩画 紙:アルシュ

ボタニカル カビ(フォクシング)例
ボタニカル カビ(フォクシング)例

フォクシング(カビ)参考例②

版画  紙:ベランアルシュ

ベランアルシュ カビ(フォクシング)例
ベランアルシュ カビ(フォクシング)例

フォクシング(カビ)参考例③

版画  紙:ベランアルシュ


参考例①は持ち込み例で、何故こうなるのかというご質問でした。アルシュ紙の目止め(サイジング処理)には動物膠が用いられています。乾燥した大陸地域では湿度不安が少なく、フォクシング発生頻度も少ないと思われます。日本では北海道あたりがこの傾向にあると思われますが、多くが湿度が割と高く、フォクシング発症率も自ずと高まります。

参考例②③は、あるデパートにて購入したシルク作品とのことでした。『しばらく自宅にて展示していたが、マットボードに少しシミが出て気になるので、交換してほしい』とのご依頼でした。裏板をはずして確認したのが②③の画像です。マットボードはもちろん、作品にまで及んでいたフォクシング。


課題:保管環境への対策

参考例①では、保管環境が大きな影響力を持つと考えています。保管には、スポット的に湿度を抑制できる保存箱を用いるなどの対策や、室内環境として植栽からの放湿、石油ストーブ、加湿器などのそばに置かない。また夜間に結露する室内を避けるなどの配慮も必要です。

課題:難しいユーザー自身によるメンテナンス

参考例②③用の額縁裏板は固定金具で打ち込まれ、テープの目張止め。ユーザーには容易に手を出せない完璧さとして受け止められているのではないかと、少し危惧しています。実のところ、保存仕様の額装か否かは、裏板を開けるまで分かりません。私の個人的なコレクションは全て裏板を外し、作品と接触している素材まで調べ上げます。目張りテープの効果は一長一短あり一概に結論づけはできません。虫害には効果的ですが、メンテナンスを難しくさせます。よほど理想的な構成材料を用いないと②③の通りとなります。当店では、ここに注力しており、どちらかというと、外見より内部構成品に重きをおいたコスト感覚で仕事をさせて戴いています。作品の劣化予防も機能として求められる額縁は、悲劇的な劣化要因を呼び寄せるという矛盾を、お伝えしています。


まとめ:スケッチブックの状態や額装後にカビの発症が見られた。額縁の裏板アクが移行して黄変し、フォクシングが多数発生

予想される原因:保管場所の湿度高 空気停滞(非還流) ガスストーブ燃焼 室内の植栽からの放湿  室内と外気温度の差(※) 吸湿素材との接触

 

当店の取り組み:遮熱保存箱 アーカイバル保存箱 裏板素材の選択 作品に安全な接触素材を提案 防カビ液や中和液の粉霧 殺菌液塗布  ブックマット装填  スーパーバリアシート仕様 など


保管場所の湿度高 室内と外気温度の差(※)への対策

当店では、高遮熱シートを用いた「遮熱常温箱」および区体や特定の部屋に対しての遮熱施工の工事を行っています。保存保管に最適な環境温度と湿度をご提供しています。外気温との差は結露を生じさせ、その湿度は取り付きやすい紙に吸収されやすく、結果的にカビの温床になります。また紙は、繰り返される吸放湿で伸縮劣化による酸性紙化に向かいます。

 湿度の高い居室やアトリエ、夏冬における室内温度の対策に遮熱環境のお手伝いを致します。


裏板素材について・・・特殊スチレンボードと中性アーカイバルボード (裏板の交換を承ります。お問い合わせ下さい。)

当店では額縁の裏板素材として2種類を扱っています。一つは全く新しい特殊スチレンボードで、アルミ箔で両面から中間カバーされており、温冷熱を遮熱して 断熱効果を持ちます。窓のある壁面では外気温と室内温度の差で結露(湿度)が生じます。従来の木製裏板の場合、より乾いた額縁内部の本紙作品にまで湿度侵 入が及び、カビ発症の因となっています。さらには、木部が加水分解され酸化物質のアクが作品に及ぶことも散見されています。こうした作品劣化のリスクを回 避できる素材です。

 もう一つは、中性アーカイバルボード(中性の硬質ダンボール)です。結露の心配のない一般的な空間におすすめしています。素材の空気層が断熱効果を有していますが、急激な温度変化に追従しやすい傾向があります。


防カビ効果

製紙工場における抄造段階で添加される防カビ剤の効果は、概ね1年ぐらいと説明されています。しかしユーザーの中には、『中性紙だから変色しない、劣化しない、カビも発生しない』といった思い込みをされている方もあります。紙は呼吸しながら伸縮するデリケートな生きた素材だと認識しています。対策では「空気中の何を吸わせながら伸縮させた」か、を逆説的に考慮しています。

一般社団法人

環境マテリアル推進機構会員

フレーム //ヒサナガ住環境設計

〒299-3251 千葉県大網白里市大網 73-17

Tel & Fax: (0475) 73-4549

Web mail : frame@frame206.com


営業時間

am10:00~pm6:00 月〜土

休業日:日 祝

事前にお電話を戴けますと日祝も対応致します。